【漫画家アシスタント物語・13】看板作家に怒りのつる。プロアシスタントは向上心がないのか?

つる
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こんにちは、つるです。

最近、気分が冴えなくて更新が遅くなってしまいました、、、。

今回は、少女漫画家を諦めはじめた頃のことを描きました。

この頃はいろんな感情が渦巻いていたなあと思い出します。

この連載もあと2話くらいで終わる予定です。いつも読んでくださる方ありがとうございます!最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。




「プロアシ」ってなんぞ?

▲暗い漫画を猫で緩和

「プロアシ」とはプロアシスタントの略で、漫画家のアシスタントで生計を立てている人のことです。

私なんかもアシスタントで生計を立てていたので、プロアシだったのかと言われるとそうではありません。プロアシとただのアシスタントの大きな違いは、自分自身が漫画を描いているかどうかです。

(定義が曖昧なので、一概には言えません)

ただのアシスタントは、自分の漫画が成功すればアシスタントの現場から去ります。いっぽうプロアシは仕事として継続的にアシスタントを続ける意思があるので、漫画家の先生としては安心なわけです。

つる
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でもプロアシになるつもりでなくても、夢が叶わなくて長らくアシスタントをして実質プロアシになってる人も多い

プロアシは資格があるわけでも出版社と契約してなるわけでもなく、ほとんどの場合はフリーランスとして仕事をするのでツテと営業力が重要になります。

とはいえ、技術力が高くて人柄に問題がなければ漫画家さんもキープするので、いろいろな作家さんのところへ出向くというよりも、特定の作家さんが囲い込むパターンが多いんじゃないかなと思います。

収入はアシスタントに専念すれば人並みに稼げると思います(バクマンでもプロアシで妻子を養ってる人が出てきたような)

ただ、漫画家もあくまで人気商売なので、専属の作家さんの人気が無くなりアシスタントの仕事も無くなった場合、歳をとってから他の作家さんのところへ行くのはなかなか難しいのではないかなと思います。

作家さんも自分より若い人の方が使いやすいという人が多いので、、、

つる
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こち亀の秋本治先生のように会社を作ってアシスタントを社員として雇用してくれれば安心だけど、そんなケースはレアかも、、、

私もプロアシにはなりたくなかった

漫画のとおり、A誌の看板作家さんのことは苦手になりました笑

小中学生の頃、リアルタイムでこの先生の漫画を読んでいて、漫画自体は面白いなあと思っていたのでちょっとショックでしたね、、、

(ぶっちゃけこの発言以外にも引っかかる言動が多々あり、、)

でも私もやる気に満ちていた18〜21歳頃は、漫画家以外はありえなくて、プロアシやイラストの仕事なんてしたくないと正直思っていました。

傲慢でした。

「夢が叶わないかもしれない」ということが現実味を帯びてきた頃、ようやく漫画家以外の仕事にも目を向けたり、先輩アシスタントたちの心境がわかるようになりました。

10代でデビューして、とんとん拍子で看板作家に上り詰めた先生はそれを知る機会がなかったのかもしれません。

プロアシは向上心がないのか?

先生的には「夢を諦めるな!!」ということが言いたかったのかもしれませんが、何年も漫画描いてたら自分の才能の限界に気がつきますし、少女漫画家に限っては年齢的に無理だろって時がきます。

バクマンでも33歳の中井さんが一念発起して連載陣に仲間入りしたり、50歳の東先生が「ぱんちらファイト」で連載を始めたりしていましたが、あれは少年漫画だからです。

バトル漫画は年をとっても描けるけど、小中高生の恋愛模様を30代、40代になっても自分が楽しみながら描くことは難しい、、、

なぜなら現実世界でバトルはしないけど、恋愛はするからです。

大人が男女関係の現実を知りながら、夢みたいな胸キュンストーリーはもう描けないでしょう、、。10代でデビューした先生が30、40代で少女漫画を描き続けるのと、30、40代が少女漫画家デビューするのは全然別の話です。

ともかく、先生のその「夢を諦めないで!向上心をもって!」っていうのが少女漫画の主人公かよって感じでイラッとしました笑

「プロアシ」という形で夢と現実の折り合いを付ける人がいるのは当然です。その決断に対して「向上心がない」で一蹴するのはどうなのと思いました。

つる
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それも、実質プロアシ状態の人やプロアシを検討してそうな人たちがいる前でねえ、、、

プロアシは立派な仕事です!!!

夢を追うだけが人生ではないのですよ、、、。プロアシしながら別に夢を持っている人もいるかもしれないじゃない、、、

この先生のその後

実はこの先生、予想外の形でA誌から去りました。

つる
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詳しく言うと誰かわかってしまうので、濁します、、

あくまで私の憶測ですが、ものすごくプライドが高い人だったので自分が思ったような結果が出せなくて色々悔しい思いをしたんじゃないかなあと思ってます。

なんというか、、、A誌では看板作家だったけど、それ以上には大成しなかったというか(私などが偉そうですみませんね)

まあ、なんでもいいのですが〜

このアシスタントシリーズはあと2話で終わる予定です。あと2話もあるんかい!と思われそうですが、もう少しだけ描きたいことがあります。

それでは、いつも読んでくださっている方ありがとうございます。

そして、、、藤子不二雄A先生こと我孫子素雄先生のご冥福をお祈りいたします。「まんが道」は私のバイブルでした。

ここまで読んでいただきありがとうございました!つるでした〜

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